ミクロ風力発電(その3)
「風と光と電気で遊ぶ」アーカイブズ・シリーズ
●サボニウス風車と自転車用発電機で風力発電
サボニウス風車と自転車用発電機での風力発電です。
全体高さ58cmの構造体に、直径15cmφ,高さ12cmのサボニウス風車と直径90mmの風杯4個で回転直径250mmの風杯風車を取り付けて見ました。
扇風機「強」の前方30cmで片側だけに風があたるようにしたところ起動しました。
発電波形をオシロで測定したところ約2V(0 to peak) で直結した赤色LEDが連続点滅しています。【図1】
【風車軸と発電機軸のつなぎ方】
これが一番苦労します。安く作るため市販品を流用しますので軸の太さやつくりは多種多様です。中心の精度を良く合わせることができないと摩擦や振動が多くなります。
自転車用のタイヤでまわるリム発電機は軸が短い5mmのネジでできています。
これを風車の軸と中心をピッタリ合わせるのが苦労します。最初十字金具とアルミストッパーと両面テープで接合しましたが、発電機全体がくねるように動いてしまいました。中心点の精度も安い電動ドリルですのでズレてしまい、激しく振動しました。
ついに、あきらめ、東急ハンズ横浜店でユニバーサルジョイントを買いました。これは二つの回転体の軸がずれても滑らかに動力を伝えられる部品です。小さい部品なのに価格は1,333円。自転車用発電機は1,480円ですから、それに比べとっても高いです。
【図2】がその写真です。軸のてっぺんにあるのがユニバーサルジョイントです。
自転車用発電機側は5mmネジの軸に十字金具をナットで締め付けています。そして4mmの短いネジに十字金具をナベコネジで締め付けたものをつくります。
次に、精度の良く真ん中に穴のある木製の円盤を購入し、その穴をドリルで広げガイド(案内)穴をつくります。そして発電機側のナットと、4mmネジのナベコ頭をガイド穴の中に入れてあわせ、二つの十字金具の腕の部分をネジで締め付けます。
そして,その4mmネジと風車の4mmの軸をユニバーサルジョイントでつなぎます。ジョイントの「イモネジ」で締め付けますので、4mmネジの「ねじ山」は潰れます。もうネジとしては使えません。
結果は高価なだけあって回転はずっと滑らかになりました。いかに中心を合わせることが大切かということを痛感してます(2005.08.07実験)
●二重連サボウニウスと自転車用発電機で風力発電
二重連サボウニウス風車と風杯風車をハイブリッドにして自転車用発電機に接続した風力発電です。
交流出力電圧を倍電圧整流しさらに3倍電圧昇圧回路で青色発光ダイオード(LED)を光らせるものです。
性能は扇風機の「強」の風が一番効率よくあたる位置で測定すると無負荷で交流出力(回路図のV1)は3.2Vpp,倍電圧整流後の直流電圧(回路図のV2)は2.9Vでした。
青色LEDを直接接続すると直流電圧は2.7Vになりますがなんとか光りました。このホームページの「発光ダイオードと電子工作のページにある「1.2V入力・緑色発光ダイオード点滅回路」を使えば確実に青色LEDを点滅させることができました。
下の【図1】は自然風で発電しているところを写真にとったものです。
青色LEDの点滅は一瞬ですのでシャッターのタイミングを合わせることは不可能です。
しかたがないので赤色LEDを接続し、電圧が高いので点滅を通り越して「常時点灯」の中で強弱の脈を打って光っているところを撮影しました。左の下でうっすらと「赤い光」が見えているのがお分かりでしょうか。
自然の風での撮影は強風の日が最適です。その日の天気予報で最大風速5m/sとあったらチャンスです。
自然の風は最大風速が強くても、ぱったり吹かない瞬間もあるという気まぐれものです。撮影は根気が要ります。この日も約30分くらい待ってやっと撮影できました。携帯風速計で測定したところ、この日は最大風速4.8m/sでした。
【図2】は回路図です。ショットキーダイオードを使った倍電圧整流回路と3倍電圧に昇圧してLEDを点滅させる回路構成になっています。
この回路では自然風で測定した赤色LEDを点滅させるようにしておきます。V2が約0.8V近辺から点滅を始めます。
(2005.09.14)
●サボニウス風車と自転車用発電機で風力発電(旧)
自転車用発電機は、軸を一寸廻しただけで直結した発光ダイオードが点滅します。
そこで交流発電機は効率が良いのかなと思い、サボニウスの風車に直結して見ました。
苦労したのはサボニウスの軸と自転車用発電機の軸の結合です。
中心に穴のある十字金具を2つ、ドイトで買い。一つはサボニウスの軸に4mmφのアルミストッパーで取り付けました。十字金具とアルミストッパーは両面接着テープでとめます。
発電機の軸には十字金具を5Mのゆるみ止めナットで取り付けます。結合は十字の腕の先の穴同士をネジでとめました。
さらに風車軸と発電機軸のセンターを合わせて発電機を固定します。これは木材を加工してアダプタを作りました。完成したのが下の写真【図1】です。
【発電テスト】
扇風機の風量を「強」にしてテストしている写真が【図2】です。
直結した赤い発光ダイオード(LED)が点滅しています。発生電圧はテスターで約0.9V。直流ならLEDはまだ光らない電圧です。
しかし、自転車用発電機は交流で波形のピークが2V程度なの一瞬ひかります。扇風機の「強」の風は風速計で約4.5m/sです。
サボニウスの風車の半面に当ててますので、自然の風の時はもっと早い風速でないと発電しないかもしれません。
さわやかな微風で効率良く発電したい私としては、まだまだ研究の余地があります。
【発電波形】
上記テストで自転車用発電機に51Ωの抵抗を直列に入れた赤色発光ダイオード(LED)を負荷として接続し測定しました。
出力電圧は。
・実効値(デジタルテスター)=0.98V
・0toPeak値(オシロスコープ)=2.1Ⅴ
51Ωの両端電圧は
・0toPeak値(オシロスコープ)=0.3V
よってLEDに流れるピーク電流は、0.3Vを51Ωで割って
・0toPeak値(オシロスコープ)=6mA
となります。
波形の写真は【図3】です。上が出力電圧、下が電流を知るために測定した51Ωの両端電圧です。電流波形はプローブの共通点を抵抗の一方の端にしたので逆さまになっています。いずれも10:1のプローブで測定してます。
発光ダイオードは順方向のときだけ電流が流れているのが一目でわかります。
周波数は写真から周期は約55mSですから逆数をとると約18サイクルです。(2005.06.02実験)
●自転車用発電機は1回転で何Hz発電するのか?
風車の回転数を測定するにはストロボを使った回転数計があると良いのですが高価です。
自転車用発電機が1回転で何Hz発電するのかがわかれば風車の回転数が波形から測定できます。
そこでサボウニウス型発電装置を使って風車の回転数を測定しました。ヒントは気象観測用測定器の2ページ目にある100円ショップの材料で作った「風速計」です。
写真のように軸のてっぺんにバルサ材の十字をとりつけその腕に100円ショップのドアアラームの磁石を取り付け、同じくドアアラームからはずしたリードスイッチをその真下に固定します。
このスイッチが閉じる回数を電卓を改造したカウンターで1分間カウントしました。すると287回転でした。このときの発電電圧の周期は54mSでしたから逆数をとると18.5Hz、1分間で1110サイクルです。したがって287回転で割ると1回転あたり4Hzとなりました。
つまりこの自転車用発電機は1回転あたり4Hzの電圧を発電することがわかりました。
本屋で見た「分解!」という本に自転車用発電機の分解した図が載っていて、やはり1回転で4Hzの交流を発電する構造になっていました。(2005.06.10)
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