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2006年1月 9日 (月)

ジャイロミル型風車の直径を大きくする

ジャイロミル(ストレートダリウス)風車の直径を大きくしてみました。回転は遅くなりましたが起動特性は良くなりました。残念ながら周速比はさほど良くなりませんでした。

060109Biggyrof 060109BiggyroE 左は構造の写真です。クリックし拡大してご覧ください。ヤグラの梁(はり)の部分はステンレスの「曲げ板」です。厚さ1mm、長さ289~385mm、幅15~20mm、一定のピッチで7φの穴が沢山空いたもの18枚(1枚126~189円)を、ドイト(DIYの店)で買いました。これを長さ500mmの6M全ネジ4本にナットで組み立てました。これに直径が約290mmの風車の4mmφ軸を、模型用4φのベアリング軸受けを付けて取り付けました。風車は、まず2枚のCD-ROMの媒体に中心の穴に、4φ軸にイモネジで締め付けられる模型用プラスチック歯車を両面テープで貼り付けます。その媒体の円の周辺に90度毎の4箇所の穴を開け、菓子折りのフタを分解した細長くて軽い木の腕木をつけ、その先端にL型のミニステー金具で、前回と同じ長さ300mm、最大翼厚8mm、翼弦長50mmのクラークY型の垂直ブレード4枚を2mmのネジとナットで取り付けました。回転円の接線に対するブレードの角度は0度です。

右の写真は動作実験の様子です。
風車の中心軸を、扇風機の前方約300mmの位置に、扇風機中心から20mm右にずらして置きました。回転数の測定は、CD-ROM媒体に腕木を取り付ける穴(風車中心から半径65mmの位置)に長さ30mm、幅10mmの模型工作用3φ穴の折金具を共締めし、これにネオジウム磁石を付け、Gapを7mm離したフェライトコアの固定コイルでパルス波形を検出し、その周期をオシロスコープで測定し、逆数を計算して求めました。

その結果、扇風機「弱」(風速約2.5m/S)で回転数は2.4回転/S(144rpm)となりました。風車直径が130mmの時は回転数は5.9回転/S(354rpm)でしたから回転は遅くなりました。しかし、フェライトコア直下と磁石の吸引力のために起動できなかったのが、起動できるようになりました。つまり、磁石はブレードをつけた外周よりずっと軸に近い小さな円周で回転するので、テコの原理で力が強くなるのではないかと思います。
ブレードの位置の周速を計算すると、直径130mmの風車の場合はπ×0.13×5.9=2.4m/Sです。一方、今回の直径290mmの風車の場合はπ×0.29×2.4=2.2m/Sですから、どちらの風車も風速約2.5m/Sに対する周速比は1に近く、風速に近い結果となりました。大型にすることで周速が風速を大幅に超えることを期待していたのですが、残念ながらほぼ同じ位の周速でした。

扇風機「強」(風速約4.5m/S)では、直径130mm風車が周速4.1m/Sに対し直径290mm風車は周速5.1m/Sで、周速比が1.13となり、わずかですが風速を超えることができました。

風車の直径が130mmから290mmと2.2倍にすると、回転数が約半分になるということは、回転数は風車の直径に反比例するように思えます。一方、周速はブレードの形状で決まってしまうのでしょうか、直径を大きくしてもあまり変らない結果となりました。

欠点としては、回転数2~3.3回転/S付近に共振点があり、ヤグラがユサユサと大きく振動します。この共振現象が起こると回転はあまり上がりません。

さらに、クラークY型の翼型断面をさかさまにして背中側(全体に曲線になった面)を回転軸の方向に向けて取り付けて実験したところ、同様に廻ります。最大回転数もあまり変りませんでした。
しかし、ブレードのお腹側(平面がある面)が扇風機の風の正面になっている角度の位置から時計方向に約90度の角度の位置までの範囲では、起動できずユラユラと左右に動くだけでした。風の正面にあるブレードの起動は、背中側の斜めに長い曲線の部分にあたる風の抗力によって動き出すのではないかと思います。

前回の考察と今回の実験から考えるとジャイロミルのブレードの翼型断面は、お腹側が平面に近いクラークY型よりも、お腹側も背中側も魚の形のように膨らんだ翼形(NACA****型)が良いのではないかと思いました。

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