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2005年9月30日 (金)

ジャイロミル型風車の実験

風の力を利用するには、「抗力(押す力)」と「揚力(飛行機の翼の力)」があります。風車関連の本によると、揚力の方が抗力よ効率が良いとあります。垂直型の風車でも抗力を利用したサボニウス型(パワー係数15)よりも、揚力を利用したジャイロミル型(パワー係数30)の方が効率が良いと書いてありました。なんとなく揚力型を作ってみたくなりました。

そこで、各社の製品写真などを真似てジャイロミル型風車を試作して見ました。
結果は、作り方が悪いのか、揚力が働いていないのか、比較のしかたが悪いのか不明なのですがサボニウス型よりも回転数も発電電圧も良くありませんでした。課題が多そうです。

050930gyromil 左の写真をクリックして拡大してご覧ください。【図1】が実験風景です。扇風機「強」の風を風車の半分に当てるとネオジウム磁石とフェライトコアの間のキャップを5mmにしたコイル発電で2.4Vppのパルスが得られます。倍電圧整流すると直流で1.6Vとなり、赤LEDを点滅させ、3倍昇圧回路で青LEDを点滅させることができます。点滅なので写真撮影できません。このときのパルス周期は140msで毎秒7.1回転となります。ペットボトルのサボニウス風車は周期80ms、最高回転は毎秒12.5回転でしたから性能はサボウニウスより落ちます。

【図2】が試作したジャイロミル型風車です。垂直の羽根(ブレード)は断面が30mm×15mmで高さ150mmのバルサ材を断面の対角線が下の水平面になるように削り、反対側の面は飛行機の翼型に丸みをつけ削り出しました。同じものを4枚作ります。上下を2枚のCD-ROM媒体に穴をあけL型金具(ミニステー)と2mmのネジで取り付けます。中心は市販のアルミストッパーのついたプラスチック歯車を両面テープで貼り付け、4mmの心棒(シャフト)に取り付けています。L型金具の2mmのネジを調節して垂直羽根の円周の接線との角度を調整します。

【図3】が一番高速で回転する風の当て方です。どうもと羽根に風が当たる位置から考えると抗力しか働いていないように思えます。つまり水車小屋の水車のようなイメージで羽根に風を当てているようにも思えます。クロスフロー型というパワー係数10の低速風車があるらしいのですが、それに近いのかもしれません。

実験は【図4】にある円周の接線との角度を分度器と目分量で調節し、角度をパラメーターにしてデーターを取ってみました。その結果30度付近の角度が最高速でした。扇風機「強」の風で、角度0度では全く起動せず、15度で周期220ms、25度~40度までは周期140ms付近、50度になると周期が150msに下がりました。トルクの目安であるフェライトコアのコイル直下にネオジウム磁石がある位置からの起動はできません。サボニウス型よりトルクも弱いと思います。

面白いのは、翼型の羽根を荒っぽく削っても、丁寧に形を揃えて削ってもデーターはあまり変わりません。3回も丁寧に削ったのに骨折り損でした。
このジャイロミル型は、まだまだ経験不足でノウハウ不明です。先は長そうです。

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2005年9月23日 (金)

スパイラルサボニウス風車は大失敗

これは失敗談です。
実物のサボニウス風力発電を見るとスパイラル(螺旋)状のものがあります。効率がいいのかなと思いました。そこで、円筒形を斜めに切ればいいのだろうと安易に考えて、早速試作したところ大失敗でした。素人には難しすぎました。サボニウス風車が、風の方向で死角になって起動しにくい点は、お椀をつけた風杯型風車を補助にするほうが簡単です。

050922spairalsabo 左の写真をクリックして拡大してご覧ください。【図1】がダイソーで売ってる100円のアルミ貯金箱を上下で90度の角度だけずらせてカットし試作した風車です。上下を鍋の落し蓋に通常のサボニウス風車と同じ位置に取り付け、下の部分は無理のない位置にずらし取り付けています。その下の【図3】が円筒形のカット図です。赤い線が切ったところです。【図2】が同じくスチール貯金箱を上下で180度の角度だけずらせてカットしたものを、上下を鍋の落し蓋に通常のサボニウス風車と同じ位置に取り付けた風車で、その下の【図4】が円筒形のカット図です。

データーはとってませんが、【図1】の90度スパイラル風車は、一応廻りますが、力も速度もずいぶん落ちます。
では、180度なら上下で無理のない位置で落し蓋に取り付けられると思いつきました。そして、試作したのが【図2】の180度スパイラル風車です。ところが結果は全くうごきません。それどころか空回り状態にしても、風の位置によって逆に回り出す始末です。

空間予測能力に欠ける私は、なんと最後まで作ってみるまでわかりませんでした。骨折り損のくたびれ儲けに、貴重な時間を費やしました。

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2005年9月20日 (火)

ペットボトルとCDのサボニウス風車は速い

「バケさんの趣味の部屋」のサボニウス風力発電を参考にペットボトルとCDの風車を作ってみました。すると今までの試作したサボウニウス風車の中で最も高速で回転することがわかりました。

050920petsabo 左の写真をクリックして拡大してご覧ください。【図1】が扇風機「強」で最高速で発電している写真です。風車の下のブレッドボードにパルス発電した電圧を倍電圧整流し青色発光ダイオードと緑色発光ダイオードを直接点灯させています。発光状態は脈を打つように光ります。

【図2】は風車の部分を拡大した写真です。
実は、ペットボトルを切ったものを不要になったCD-ROMの媒体に取り付けるのに苦労しました。
最初セロテープで貼り付け、実測したところ扇風機「強」でパルス周期が80msでました。しかしペットボトルが小さくまるまってしまう力ですぐはがれてしまいました。
次に小さなペットボトルのタグ状のものを作り瞬間接着剤で貼り付けようとしたところこれもすぐにはがれました。ペットボトルの材料って瞬間接着剤はきかないんですね。
しかたなく模型用の折金具でL字金具をつくり3M(直径3mm)のネジでCDに穴を開けて取り付けました。ところが重さが重いためか周期は90msにしかなりません。
そこで、ドイト(DIYの店)で2M(直径2mm)×6mmの小さなネジ(ナットとのセット12本で80円)を24本買って、ペットボトルのタグ状のものに穴を明け取り付けました。中心のシャフトに取り付ける部分は模型用のプラスチック平ギアの穴を大きくしてCDのセンターと目分量であわせ両面テープで止めました。これで条件がよい時で、やっとセロテープの時と同じ周期80msになりました。

【図3】がそのパルス発電波形です。周期80msは毎秒12.5回転です。アルミニウムの貯金箱とステンレス製の鍋の落し蓋で作ったサボニウス風車は最高速で周期100ms(毎秒10回転)でしたから約20%も高速になります。
サボニウス風車は風が押す力(抗力)を利用していますので、風速以上は高速にできません。このとき風車に当たっている部分を風速計で測定したところ約5m/sでした。
CDの直径は12cmですから最も外側の部分の円周は約37.7cmです。これが毎秒12.5回転していますので最外周部分の速度は約4.7m/sとなり、かなり限界に近いスピードで回転していると思われます。

【図4】は回路図です。フェライト磁心の巻き数384ターンのコイルとネオジウム磁石とのギャップは4mmです。磁石がフェライト磁心の真下にあると扇風機「強」でも自然起動はできません。その他の磁石の位置なら扇風機「弱」でも起動します。

というわけでパルス発電の場合は、風車をなるべく軽く作るほうが良いという結論になりました。この風車、スピーカー効果で音がちょっとうるさいのが難点です。

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2005年9月11日 (日)

発電コイルを比較する

「サボニウス風車とコイルと磁石で風力発電」で3種類の「発電コイル」を作って比較してみました。

050911coil1 左の写真をクリックして拡大してご覧ください。【図1】が試作した3種類の発電コイルです。(1)一番左が模型のベル用のコアとボビンに0.26mmのエナメル線を約550回巻いたコイルです。前々回の実験で使用したものです。(2)真ん中が6mmのボルトをコアにして、自作ボビンに0.26mmのエナメル線を1404回巻いたコイルです。(3)一番右は、市販のフェライトコアEI30に0.26mmのエナメル線を384回巻いたコイルです。真ん中の下の小さなものはネオジウムという強力磁石です。右の下はフェライトEI30のコア、ボビン、取り付け金具のセットです。
【図2】は秋葉原で購入した0.26mmのエナメル線銅線(120g、約240m、900円)です。
【図3】はドイトで購入したアルミ金具(294円)を2個使った「巻き線機」です。
【図4】はフェライトの発電コイルで発電テストをしているところです。真ん中の下で青と緑の2つの発光ダイオードに倍電圧整流回路の出力を直接接続して発光させています。出力電圧は0.2V変動する脈流のため光が強くなったり弱くなったり点滅のように光ります。

各発電コイルの性能は、扇風機「強」の風で、コイルと磁石のギャップ(間隔)を約4mmに設定して測定したところ、発光ダイオード2個の負荷で下記となりました。
      コイル種別、                交流電圧    直流電圧  風車起動
(1)ベル用コア 550T      3.0Vpp   2.5V    ×
(2)6mmボルトコア 1404T   3.6Vpp   2.55V   ×
(3)フェライトEI30 384T    3.4Vpp   2.5V    ○

結論から言うと、コアの磁性体としての材質(最大磁束密度、損失)、コア断面積、中心コアとサイドコアとの間隔、コイルの巻き数が関係しているため、一概に言えないのですが、どうも(3)フェライトコアが一番良いようです。

苦労話をすると、まず、最初の実験がベル用のコアで巻き数550回だったので、単純に巻き数さえ増やせば、起電力が上がり、うまく行けばコア無しで発電できるかもと思いました。

そこで、はるばる秋葉原まで行き、エナメル線を購入。フェライトコアも探したらあったので喜んでEI30コアを購入しました(ボビンと取り付け金具もついて一個300円)。

そして、購入したエナメル線は大きなボビンに巻いてあるので【図2】のように簡単な軸を作って取り付けました。そして不要になったボールペンの軸を22mm輪切りにし、それにCDディスクから切り出した同心円を瞬間接着材でつけてツバにしたボビンを作りました。次に【図3】簡易巻き線機を作りました。これは巻き数を数えるのに大変便利です。巻き線の層と層の間はサランラップを使いました。これは紙に寸法を書きサランラップを貼り付けてハサミで紙と一緒に適切なサイズに切り用意しておきます。

目一杯巻いて、巻き数1404ターンものコイルを作り、早速、実験すると期待はずれでした。コアなしでは電圧はほとんど出ず、6mmボルトをコアにしてもベル用コアよりは電圧は高いものの、発電コイルの直下で磁石を強力に吸い付けてしまい。この位置では扇風機「強」でも手で押さないと起動しません。

次に、フェライトコアのコイルを作ったところ、寸法の関係で巻き数384ターンでボビン寸法ギリギリになってしまいました。ベル用コアよりも少ない巻き数です。もっと大きいコアを買えばよかったと後悔しました。
ところが、これを実験してみるとベル用コアよりも出力が出るし、風車も扇風機「強」で起動します。

というわけでフェライトコアが一番良いということになりました。

フェライトコアはトランス用なのでEIコアのIコアは不要になります。今回はIコアをEコアの頭に載せ、模型用の穴あきプラスチック板もつめてEコアの先端が一番下に位置するよう100円ショップのプラスチック下敷きを加工した板と、ドイトで4本で120円もするポリカーボネイトの3mmネジセットで金具を止めています。磁石が吸い付かないようにする工夫です。

実は、巻き数1404ターンのコイルの方は無負荷にすると直流出力電圧は4.4Vも出るのです。でも、負荷をとると急激に電圧が下がります。それに比べ、フェライトコアで巻き数384ターンのコイルは無負荷のときは3.2Vですが負荷を取ってもさほど電圧は下がりません。これはコア材質や寸法などの問題だと思われます。今後の研究課題です。

今、この記事を書いているとき、急に空模様があやしくなり風速5m/sぐらいの突風が吹きました。あわてて、フェライト発電コイルをつけたサボニウス風車を縁台に出したところ一瞬だけ青と緑の発光ダイオードが光りました。こんな強風でないと光らないんですから先は長そうです。

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